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インプラント治療の安全性とリスクとは?歯科医院の選び方も解説!

2022年12月7日
インプラント治療の安全性とリスクとは?歯科医院の選び方も解説!

皆さん、こんにちは。蓮田市にある蓮見歯科医院です。

黒い服をきた人が歯を両手で守っている

「インプラントは安全性に問題はないのか?」インプラント治療を検討している方なら気になるでしょう。歯を失った際の治療法には、さまざまな選択肢がありますが、安全性が高く治療のリスクが少ない方法を選択したいと誰しもが考えると思います。

本記事では、インプラント治療の安全性とリスクについて、安全性の高い歯科医院を選ぶポイントを解説していきます。歯を失ってインプラントを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

インプラントとは?

青い背景の前に歯の模型が置いてある

インプラントとは、体内に埋め込む人工物の総称です。歯科で扱うインプラントは「デンタルインプラント」と呼ばれています。昨今、デンタルインプラントの普及により「インプラント」だけでもデンタルインプラントと周知されるようになりました。

歯科で扱うインプラントは、失った歯を補う方法の一つです。インプラントは、顎の骨にチタン製の人工のネジ(インプラント体)を埋めて、その上に被せ物を被せて歯を補います。失った歯を補う治療法は「インプラント」「入れ歯」「ブリッジ」の3種類と、条件が合えば「歯牙移植」も入れて、4種類の選択肢があります。インプラントは、入れ歯・ブリッジとは異なり、隣接歯や周囲の歯を支えに利用しません。そのため、隣接歯や周囲の歯を削る必要がなく、周囲の歯の健康が守られます。また、顎の骨が噛む力を吸収するので天然歯と同じような噛み心地を得ることが可能です。

インプラントは高い審美性と機能面をもつため、昨今、選択する方が増えています。

インプラント治療の安全性は?

白い背景の前で何かに疑問を持っている女性

インプラントは、外科的手術をともなう治療法なので、安全性に不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

インプラントは、さまざまな研究報告がされており、10年後の生存率は95%と高い水準を保っています。術後のケア次第では10年以上、20年・30年と使うことも十分可能です。また、インプラントに使用される金属は「チタン」「チタン合金」である場合が多いです。チタンは金属ではありますが、生体との馴染みがよく、金属アレルギーの反応が少ないので人工関節など、さまざまな治療で使われている安全性の高い材料といわれています。金属アレルギーに不安がある方は、インプラント治療前にアレルギーテストを受けておけばリスクを回避することが可能です。

インプラントは、使用する材料や手術の成功率などトータルでみても安全性の高い治療法といわれています。

インプラント治療のリスク3つ!

インプラント治療は安全性の高い治療法といわれていますが、リスクがゼロではありません。インプラント治療のリスクとしてあげられるのは以下の3つです。

  • ・偶発事故のリスク
  • ・細菌感染のリスク
  • ・インプラント破損・抜け落ちのリスク

順に解説していきます。

偶発事故のリスク

インプラント手術の際、注意が必要なのが偶発事故です。以下に、インプラント手術中に起こりえる偶発事故について確認していきます。

神経損傷

顎の骨には神経や血管などが通っています。インプラント手術中にドリルで神経を損傷したりインプラント体を埋める際にインプラント体が神経を圧迫すると、神経麻痺を起こす原因になるので注意が必要です。神経麻痺が起こると、あごに痺れや麻痺が残ります。手術中に軽い刺激を受けた程度なら、時間の経過とともに症状は消失していくケースが多いです。

しかし、損傷が大きかった場合は、リハビリや内服薬での治療が必要なこともあります。

血管損傷

神経と同様に、あごの骨には血管も通っています。インプラント手術中にドリルやインプラント体で血管を損傷してしまうと、大量出血のリスクがあり危険です。特に下あごは、大きな動脈が通っているので注意が必要な部位といわれています。

事前に歯科用CTを撮影して神経・血管の位置を確認したうえで手術すれば、リスクを回避できる可能性が高くなります。

上顎洞炎

上の奥歯にインプラントをおこなう場合は、上顎洞炎のリスクを考えなくてはいけません。インプラント手術で上顎洞炎になる原因は、上顎洞粘膜を傷つけて起こります。通常、歯科用CTで骨の深さを確認して手術するので、問題なく終えるケースが多いでしょう。

しかし、骨の深さに余裕がない場合や、骨の量が不足していて「骨造成」をおこなう場合は、上顎洞粘膜に近いところで器具を使うので、上顎洞炎のリスクが高くなります。

誤嚥・誤飲

まれですが、インプラント手術中に誤って部品を飲み込んでしまう事故があります。インプラントに使用する器具・部品は小さいので、器具に糸をつけるなど飲み込まないように工夫をして取り扱っているクリニックが多いです。

しかし、インプラント体やインプラントに装着するネジなどの部品には、糸をつけることができません。誤って落として飲み込んでしまった場合、誤嚥の可能性がないか胸部レントゲンを撮影して確認する必要があります。飲み込んだ部品が食道へ入った場合、トラブルになることは少ないといわれています。

細菌感染のリスク

インプラント手術後は、細菌感染しないように注意が必要です。インプラント手術後の歯茎は、デリケートな状態なので刺激を与えないように心がけましょう。傷口に歯ブラシを当てない・刺激の強い飲食物を口にしないことはもちろん、ブラッシングで口内を清潔に保つ努力も必要です。

口内には、多くの細菌が生息しています。ブラッシングをおこたると口内の細菌が増殖して、インプラント部分の歯茎が細菌感染するリスクが高くなるのです。インプラント部分に仮歯が入っている場合、仮歯や仮歯の周囲に食べカスや磨き残しがないようにしましょう。

インプラント破損・脱落のリスク

インプラントには、まれに破損・脱落のリスクがあります。インプラントの破損・脱落には、以下の原因が考えられます。

オッセオインテグレーションしない

インプラントは、インプラント体とあごの骨の結合が必要不可欠です。

しかし、まれにインプラント体とあごの骨の結合が上手くいかず、インプラント体が抜け落ちてしまうケースがあります。結合しない原因として、喫煙・糖尿病・細菌感染・骨密度が低いなどが考えられます。

インプラント治療完了後の破損・脱落

インプラントの10年生存率は95%と高い水準を保っています。

しかし、インプラント治療後に適切なケアをおこたると、インプラントを早期に失う可能性があり注意が必要です。インプラントの寿命を伸ばすためには、毎日のブラッシングと歯科医院の定期検診が重要です。インプラントを早期に失う大きな原因は、インプラント周囲炎です。インプラント周囲炎は、インプラントが歯周病菌に感染して起こります。歯周病菌からインプラントを守るためにも、口内を清潔に保つように努めましょう。歯科医院の定期検診では、インプラントやインプラントの周辺組織に異常がでた場合、早期に発見することが可能です。日頃のケア方法も指導してもらえるので、口内環境を整えるためのも定期検診には通うようにしましょう。

また、インプラント破損の原因として、歯ぎしり・食いしばりがあります。特に、就寝中の歯ぎしり・食いしばりは無意識におこなわれるので、口内に過度な負荷がかかり、インプラントにも大きな負担がかかります。インプラントやあごの骨に大きな負担がかかるのは、被せ物やインプラント体破損の原因になるでしょう。歯ぎしり・食いしばりがある方は、マウスピースを装着して負担がかからないように対処する場合が多いです。

インプラント治療のリスクの高い方とは?

患者さんが歯科医に治療についての説明を受けている

インプラントは安全性が高い治療法ですが、条件によってはリスクが高い方もみえます。インプラント治療のリスクが高いといわれている条件は6つあります。以下に解説していきます。

糖尿病の方

糖尿病の方は、傷の治りが悪く細菌感染しやすいです。インプラントは、外科手術をおこなうので傷口が治りにくいと細菌感染のリスクが高くなります。また、血糖値のコントロールが上手くおこなえていない場合にはインプラント体とあごの骨の結合が阻害される可能性もあります。そのため、インプラント治療を受ける場合は、事前に内科医と相談して血糖値のコントロールが必要です。

重度の糖尿病の場合、インプラント治療のリスクが高いのでインプラント適応外になる可能性もあります。

骨粗鬆症の方

骨粗鬆症の方は、骨密度や骨の硬さが低下するため、インプラント体とあごの骨との結合がうまくいかなかったり、インプラントを支えられないというリスクが高いです。

骨粗鬆症の薬のなかでもビスフォスフォネート系の服用をしている方はインプラント治療の適応外になるので、事前に歯科医師に伝えるようにしましょう。

高血圧の方

高血圧の方のインプラント手術には注意が必要です。降圧剤の服用で日常生活では血圧が安定している状態でも、インプラント手術の際、緊張やストレスで急激に血圧が上がる可能性があります。血圧の上昇は、出血が止まりにくくなり、さまざまな合併症を引き起こす原因になりかねません。

インプラント手術中は、リスクを回避するために局所麻酔と静脈内鎮静法を用いて急激な血圧の上昇を防ぎます。

心臓疾患・脳疾患の既往歴のある方

心筋梗塞や脳梗塞の既往歴がある方は、インプラント治療のリスクが高くなる可能性があります。心筋梗塞や脳梗塞の既往歴がある方は、再発防止のために血液凝固剤の服用をしているケースが多いです。血液凝固剤は血液をサラサラにする作用があるので、術中に出血が止まりにくくなるリスクがあります。

昨今、条件によっては薬を服用していてもインプラント治療をおこなうことが可能です。

しかし、手術のストレスによる急激な血圧の変動で、心筋梗塞や脳梗塞の再発リスクを上げてしまう可能性があるので、インプラント手術の際には血圧管理をしっかりおこなう必要があります。

喫煙している方

喫煙習慣のある方は、血流の低下によって起こりえるリスクがあります。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があるので、全身の血流が低下します。また、タバコから発生する一酸化炭素も全身の血流に悪影響を与える一因といえるでしょう。

インプラント体とあごの骨の結合には、十分な血流が必要不可欠です。喫煙による血流の低下によって、インプラント体とあごの骨の結合を弱めてしまう可能性があります。さらに、血流の低下は免疫力の低下にもつながります。抵抗力が低下すると歯周病に罹患しやすく、インプラント周囲炎のリスクも高くなるでしょう。

貧血の方

貧血は、全身が酸素不足になっている状態です。重度の貧血がある場合、インプラント体とあごの骨の結合に悪影響がでるリスクがあります。また、酸素不足による免疫力の低下から、傷口の治りが悪くなったり細菌感染したりする可能性も高くなるでしょう。

貧血の方は、インプラント治療をおこなう前に症状を改善し、リスク回避する必要があります。

安全性の高い歯科医院を選ぶポイント

白衣を着た笑顔の女医さんが指を指している

インプラントを受けるなら安全性の高い歯科医院で治療したいと考えている方は多いと思います。以下に、安全性の高い歯科医院を選ぶポイントを5つ紹介します。

①事前カウンセリング・検査をしっかりおこなっているか

インプラントを安全におこなうには、事前の綿密なカウンセリングや検査が重要です。カウンセリングでは、疑問点や不安点などを伺うほかにも、患者の既往歴や生活習慣など細かく聞き取ります。また、適切な診断をするには、口内の状況を詳しく把握することが必要です。歯科用CTや口内写真の撮影・歯型などを採取して必要な資料を集めます。カウンセリングと集めた資料をもとに、歯科医師がインプラント治療の適応可否を診断し、治療計画を策定するのが一般的な流れです。

時間をとってカウンセリングや資料を集めて診断するクリニックは、安全性が高く信頼できるといえるでしょう。

②歯科用CTの設備があるか

インプラントは、あごの骨にインプラント体を埋める外科手術をします。安全にインプラント手術をおこなうには、骨の状態や血管・神経の位置などの確認が必要です。そのため、歯科用CTを用いて立体的に口内の状態を把握することも重要なポイントといえます。歯科用CTは、立体的にあごの骨の状態や血管・神経の位置を把握できるので、インプラント手術の適応か判断することが可能です。また、インプラント手術中はCT画像をもとに血管や神経の位置を確認しながらインプラント手術を進めます。

安全にインプラント治療をおこなうには、歯科用CTを完備している歯科医院で受けることをおすすめします。

③衛生管理が行き届いているか

インプラントは外科手術をおこなうので、一般的な歯科治療と比較して細菌感染のリスクが高くなります。安心してインプラント治療を受けるには、衛生管理がされているかも重要です。器具や機材は使い捨て(もしくは消毒・滅菌したものを使用している)か、手術をおこなうスペースは個室を利用しているかなどを確認するといいでしょう。

ホームページで衛生管理について紹介している歯科医院もあるので、調べてみるのも有効な手段です。

④インプラント治療の実績があるか

安全にインプラント治療を受けるには、インプラント治療の実績が豊富な医師を選択するといいでしょう。実績が多い医師であれば、口内の状況から的確な診断をすることが可能です。

歯科医院のホームページで症例数を掲載している場合があるので、確認することをおすすめします。

⑤治療完了後のアフターケアもおこなっている

インプラントは、治療完了後のケア方法で寿命が大きく左右されます。そのため「インプラント完了後もインプラントやインプラント周りの組織に異常がないか」「噛み合わせに変化がないか」などを確認する必要があります。

定期的な検診によってインプラントの異常を早期発見できるので、インプラントを失うリスクも軽減します。治療後のアフターケア体制が整っているかどうかは、安全性の高い歯科医院かどうかの基準になるといえるでしょう。

まとめ

水色の背景のインプラントの模型が置いてある

「インプラントに興味はあるけれど安全性が気になる」と悩んでいる方は実際に多いです。インプラントは「チタン」「チタン合金」で人体とのなじみが良く、人工関節などにも用いられる安全性の高い材料を使用しています。また、10年生存率は95%と寿命も長く、ケア次第では20年以上使うことも可能でしょう。

ただし、インプラントは安全性の高い治療ですがリスクがあることは事実です。特に、基礎疾患をお持ちの方や喫煙習慣のある方はリスクが高くなります。インプラント治療は、信頼できる歯科医師のもとでカウンセリングや検査を受けておこなえば安全性の高い治療法です。インプラントに興味がある方は、カウンセリングを受けて悩みや不安・疑問点を相談するといいでしょう。

インプラントをご検討中の方は、蓮田市にある蓮見歯科医院にお気軽にご相談ください。

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