インプラント・矯正／蓮田市の地域の歯医者／土曜診療／蓮見歯科医院

皆さん、こんにちは。蓮田市にある蓮見歯科医院です。

インビザラインは、多くの人に選ばれる目立ちにくい矯正治療法ですが治療できない症例も存在します。重度の噛み合わせの異常や顎の骨格異常などが原因で、インビザラインでは治療できないと判断されることがあるのです。

では、インビザラインが適さない場合どのような選択肢があるのでしょうか？

この記事では、インビザラインで治療できない症例とその場合の治療法などについて解説します。

インビザラインとは？

近年、見た目に配慮した矯正治療としてインビザラインが注目を集めています。従来のワイヤー矯正とは異なり、透明なマウスピースを用いるので装着していても目立ちにくいのが特徴です。

また、マウスピースは治療中も取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際に不便を感じることがありません。日常生活への影響を最小限に抑えられる点も人気の理由の一つです。

インビザラインの仕組みと治療プロセス

インビザラインでは、プラスチック製の透明なマウスピースを使用して歯を少しずつ理想の位置へ動かしていきます。

治療開始前に患者さまの口腔内を3Dスキャンし、歯並びや噛み合わせを正確に把握します。得た情報をもとに、歯が理想の位置に移動するまでの過程をシミュレーションします。

シミュレーションに沿って治療計画を立て、治療に使用するマウスピースを一括で製作します。それぞれが特定の歯を動かすように設計されており、患者さまは約2週間ごとに新しいマウスピースに交換して段階的に歯を動かしていきます。

治療期間には個人差がありますが、多くの場合1年から2年程度を要します。日中はもちろん、就寝中もマウスピースを装着しなければならず、1日に20～22時間の装着が理想とされています。

ただし、食事の際や歯磨きの際には取り外すことができるため、衛生的で生活への負担も少ないでしょう。

インビザラインで治療できない症例

インビザラインは多くの症例に効果的な治療法ですが、すべての症例に適応できるわけではありません。特に、以下に挙げるような状況では、インビザラインによる治療が難しいか、あるいは他の矯正治療法を検討する必要があるかもしれません。

重度の咬合異常

インビザラインでは、重度の咬合異常を治療することが困難な場合があります。具体的には、上の歯が下の歯を過度に覆っている状態（過蓋咬合）、下の歯が上の歯より前に出ている状態（下顎前突）などが該当します。

これらの症例は、歯や顎の位置関係を調整しないといけないため、インビザラインだけでの治療には限界があります。

歯が大きくねじれている、位置が大きくずれている

特定の歯が大きくねじれている場合や位置が大きくずれている場合、インビザライン治療が困難になることがあります。インビザラインは徐々に歯を移動させる治療なので、大きな歯の移動が必要な症例には適していません。

顎の骨格異常

顎の骨格自体に問題がある場合、歯並びを整えるだけでは問題が改善されません。外科的な治療が必要となる場合があり、インビザラインだけでなく矯正治療だけでは解決できないでしょう。

歯列が極端に狭い

上顎や下顎の歯列が狭い場合、歯の移動に十分なスペースを作り出すのが難しいことがあります。この場合、抜歯を行って矯正に必要なスペースを作り出すことができます。

しかし、抜歯の本数が多いと大幅に歯を移動させる必要があるので、インビザラインでは治療が難しくなるでしょう。

多数の歯が欠損している

多数の歯が欠損している場合、残っている歯の移動だけで歯並びを整えるのは困難です。インビザラインだけで理想的な歯並び・噛み合わせにするのが難しいことがあります。

こうした症例では、ブリッジやインプラントなどと矯正治療を組み合わせる必要があるでしょう。

歯が埋まっている

インビザラインは歯を水平方向に動かすことを得意としています。

しかし、歯を上下に持ち上げるような垂直方向の移動は苦手です。特に、歯が埋まっている場合など垂直方向の移動が必要な症例では、他の矯正治療法のほうが適しているかもしれません。

重度の歯周病

重度の歯周病は、インビザラインができない症例のひとつです。歯周病は歯肉と歯を支える骨を破壊し、進行すると歯の安定性が低下します。

この状態で矯正治療を行うと、歯の動揺を悪化させて最悪の場合は歯を失うリスクが高まります。そのため、重度の歯周病がある場合は先に歯周病を改善する必要があります。

インビザライン治療が向かない方の特徴

インビザラインは多くの患者さまに選ばれていますが、治療を成功に導くためには患者さまの協力が不可欠です。特に、以下のような特徴を持つ方はインビザライン治療が難しいでしょう。

治療に協力できない方

インビザラインは、マウスピースを1日に20～22時間着用することが推奨されています。着用時間は、治療の進行と効果に直結します。

仕事が忙しくマウスピースの管理ができなかったり、学校や職場での装着に抵抗があったり、違和感や不快感が強くマウスピースを外してしまったりする方は、インビザラインは向かないでしょう。

マウスピースの管理が難しい方

インビザラインのマウスピースは清潔に保つ必要があります。マウスピースの適切な清掃と保管は、治療の効果を最大限に引き出す上で非常に重要です。

マウスピースの清掃を面倒に感じる方や、食事の回数が多くマウスピースの着脱が頻繁に必要な方にはインビザラインは適していません。

インビザラインで治療できない場合はどうする？

インビザラインは、すべての症例に適しているわけではありません。インビザラインでの治療ができないと判断された場合、どのような選択肢があるでしょうか。

ここでは、インビザラインで治療できない場合の治療法について解説します。

ワイヤー矯正

金属製のブラケットとワイヤーを使用して、歯を徐々に動かしていく矯正方法です。インビザラインよりも大きく歯を動かすことが可能で、幅広い症例に対応可能です。

歯1本1本に直接ブラケットを固定して、そこにワイヤーを通して歯を移動させるので、細かい調整もしやすいでしょう。装置が金属の場合は目立ちますが、確実に矯正治療を進められます。

また、見た目が気になる場合は裏側矯正を選択したり、白や透明のブラケット・ワイヤーを選択することができる場合もあります。歯の表側に金属の装置を取り付ける方法よりは高額になりますが、見た目の違和感を抑えて治療を受けられるでしょう。

ワイヤー矯正とインビザラインの併用

インビザラインだけでは治療できなくても、ワイヤー矯正を併用すれば治療可能になることもあります。複数本の抜歯が必要な症例などは、この方法を行えるかもしれません。

矯正初期の大きな歯の移動が必要な時期はワイヤー矯正を行い、歯並びの微調整はインビザラインで行います。見た目への影響が大きいワイヤー矯正の期間を抑えられることがメリットでしょう。

ただし、どちらの矯正治療の知識・経験がしっかりとある歯科医師のもとで治療を受ける必要があります。

外科手術と矯正治療

顎の骨格が原因で歯並びが乱れて見える場合は、骨格を調整する外科手術が必要になります。外科手術で顎の位置などを整えた後、ワイヤー矯正やインビザライン（マウスピース矯正）で歯並びを整えます。

まとめ

インビザラインは多くの人に選ばれている矯正治療法ですが、すべての症例に対応できるわけではありません。インビザラインでは治療できないと判断されても、ワイヤー矯正や外科手術を行えば歯並びを整えることが可能です。

治療法を選択する際には、患者さまの状況を考慮する必要があります。歯科医師と相談しながら、ご自身に合う治療法を探しましょう。

インビザラインに少しでも興味のある方は、蓮田市にある蓮見歯科医院にお気軽にご相談ください。