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インプラント周囲炎の原因と予防法!歯の健康を守るためのガイド
- 2023年11月4日
- インプラント周囲炎の原因と予防法!歯の健康を守るためのガイド
皆さん、こんにちは。蓮田市にある蓮見歯科医院です。
インプラントの周囲の歯茎が腫れている、出血があるなど、インプラント治療後のトラブルに悩んでいる方もいるでしょう。
インプラント周囲炎とは、インプラントが歯周病菌に感染した状態を指します。インプラントは人工歯なので虫歯にはなりませんが、インプラント周囲の組織が歯周病菌に感染することはあります。天然歯とは異なり、炎症への抵抗力が弱く進行が早いため注意が必要です。
一度感染すると完治が難しく、最悪の場合はインプラントが脱落します。インプラント周囲炎は初期段階では自覚症状がなく、気づいたときには進行しているケースが多いです。インプラント周囲炎を予防するためには、日々のメンテナンスが非常に重要です。
今回は、インプラント周囲炎の症状や特徴、原因、治療法について解説します。
目次
インプラント周囲炎とは?
インプラント周囲炎とは、インプラントの周辺が歯周病菌に感染した状態です。進行速度が早く、重症化するリスクも高いため注意が必要です。インプラントの周囲に炎症が起きた状態なので、最悪の場合はインプラントが抜け落ちます。
歯周病は、細菌の感染によって歯茎や歯を支える骨が溶ける病気です。インプラント周囲炎は、細菌が歯肉とインプラントの境目に侵入し、歯茎や歯槽骨が破壊される状態を指します。
インプラントは天然歯よりも炎症への抵抗力が弱く、細菌感染を起こすと進行が早いです。インプラント治療のあとに歯磨きやメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎のリスクが高まるでしょう。
自覚症状が乏しいので、気がついたときにはすでに進行しており、重症化していたというケースも少なくありません。インプラントを支えられなくなると、インプラントがぐらついて抜け落ちます。
インプラント周囲炎の症状とは?
インプラント周囲炎の症状は、天然歯の歯周病と同じです。インプラント周囲粘膜炎から始まりますが、自覚症状も痛みもない状態なので、気づかないケースが多いでしょう。気がついたときにはインプラント周囲炎に進行していることが少なくありません。
インプラント周囲炎の症状は、以下のとおりです。
- ・歯茎の腫れや出血がある
- ・膿が出る
- ・痛みや違和感を生じる
- ・歯と歯茎のすき間が広がる
- ・インプラント体が揺れてぐらつく
最初はインプラント周囲の歯茎から出血する、歯茎に赤みや腫れがあるなど、痛みなどの症状は出ないことが多いです。インプラント周囲粘膜炎が進行すると、歯周ポケットの形成が進みます。悪化すると膿が出る・腫れるなど、口の中に違和感を生じるでしょう。
膿が出るほどに進行すると、炎症が粘膜だけでなく歯槽骨まで広がっています。インプラントを支えていた骨がなくなっている可能性もあるでしょう。溶けた歯槽骨はもとに戻らないので、インプラントを支えられなくなり、ぐらつきが生じます。
インプラントは炎症への抵抗力も低いため、天然歯よりも完治が難しいでしょう。感染すると骨吸収が急速に進行します。歯周病と同様にご自身で気づくことは難しいので、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが重要です。
インプラント周囲炎になる原因とは?
口内が不衛生な状態だと、インプラント周囲炎になりやすいです。生活習慣や病気とも関連がありますが、日々のブラッシングや歯科医院の定期メンテナンスで予防できます。
インプラント周囲炎になる原因は、以下のとおりです。
- ・毎日の歯磨きをしっかりと行えていない
- ・歯科医院でのメンテナンスを受けていない
- ・喫煙習慣がある
- ・糖尿病などの持病がある
- ・歯周病が治っていないのにインプラント治療を受けた
インプラント治療を受けたあとは、毎日のケアが大切になります。ブラッシングをしっかりとする、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けるなど、積み重ねが大切です。
インプラント周囲炎には、生活習慣も大きく関連しています。歯ぎしりや食いしばりの癖があると、歯に負担がかかるので進行しやすいでしょう。マウスガードを装着するなど、過度な負担を避ける必要があります。
喫煙習慣がある人は、インプラント周囲炎の発症リスクが高いです。ニコチンによる影響で、血管収縮や血流阻害を引き起こすためです。
糖尿病の人は術後の経過が良好でない場合があり、インプラント周囲炎を引き起こしやすいでしょう。また、歯周病がある状態でインプラント治療を受けると、インプラント周囲炎になりやすいです。口内に歯周病菌が繁殖している状態なので、歯周病の治療をしてからインプラント治療を受けてください。
インプラント周囲炎が及ぼす影響とは?
インプラント周囲炎が及ぼす影響は、以下のとおりです。
インプラントが脱落する
上述しましたが、インプラント周囲炎が進行すると顎の骨が溶かされてインプラントが脱落する可能性があります。溶かされた顎の骨が自然に回復することはないので、一度インプラントがぐらつくと改善するのは難しいでしょう。
脱落まで進行しなくても、インプラントが不安定になる可能性があります。
痛みや不快感を生じる
インプラント周囲炎を発症すると、インプラント周囲の組織に腫れや痛みなどの症状が現れます。咀嚼時に強く痛み、思うように食べられない可能性があるでしょう。発音に影響を及ぼし、うまく話せなくなることもあります。
追加の治療が必要になる
炎症が進行すると、インプラントの清掃やメンテナンスが難しくなります。専門的な治療を施して、インプラント周囲炎を改善しなくてはならないでしょう。
失われた顎の骨や歯肉を再生するために、特別な治療が必要になるかもしれません。歯周ポケットの深くに溜まった汚れを除去するために、歯肉を切開しなければならないこともあるでしょう。
インプラントを維持できないと判断され、除去することになる可能性もあります。
全身の健康に悪影響を与える
インプラント周囲炎になると、糖尿病が悪化するかもしれません。心臓疾患や脳梗塞などのリスクも高まります。歯周病菌が肺に到達すると、肺炎を発症するでしょう。
口内の健康は全身の健康に影響を与えるため、インプラント周囲炎は治療・予防することが重要です。
インプラント周囲炎の治療法とは?
インプラント周囲炎の治療法には、非外科的治療と外科的治療の2種類があります。
非外科的治療
非外科的治療は、薬物投与や細菌の除去を主に行う治療です。
非外科的治療では、歯周ポケットの洗浄やブラッシング指導、抗生物質の投与を行います。日頃のケアで除去できない汚れを落とし、インプラント周囲の環境を改善するのです。
また、誰でも利き手や磨き方の癖などが影響し、磨き残しやすい部分があります。ブラッシング指導でご自身の口内に適した歯磨きの方法を身につけることで、日々の口腔ケアの質が向上するでしょう。磨き残しが減ることで、炎症が改善されることもあります。
外科的治療
外科的治療は、炎症部分をメスで取り除く切除療法と、骨や歯茎を回復させる再生療法の2つにわけられます。
主に行われる内容は、以下のとおりです。
- ・歯茎を切開してインプラントの表面を清掃する
- ・歯周ポケットを浅くする
- ・人工骨を移植して顎の骨を増やす
- ・GTR法で歯周組織を再生する
インプラント周囲炎を発症した場合、まずは非外科的治療を行います。改善されなかった場合や、非外科的治療では改善されないと判断された場合は、外科的治療を行うでしょう。
外科的治療は患者様の負担が大きい治療なので、インプラント周囲炎は予防することが非常に重要です。非外科的治療で改善できる早期に発見することも重要でしょう。
インプラント周囲炎の予防法とは?
インプラント周囲炎の予防方法は、以下のとおりです。
- ・歯間ブラシも使って入念に歯を磨く
- ・歯科医院で定期的にメンテナンスを受ける
- ・禁煙する
- ・生活習慣を整える
- ・マウスガードを装着する
インプラント周囲炎の予防で大切なのは、口内を清潔に保つことです。日々の歯磨きや歯科医院での定期的なメンテナンスを徹底し、口内の汚れを除去しましょう。正しいブラッシング方法を身につけ、歯間ブラシなども使ってしっかりと歯を磨くことが重要です。
喫煙は、血管収縮や血流阻害を引き起こします。免疫力や抵抗力が低下するため、可能であれば禁煙しましょう。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、過度な負荷を防ぐためにマウスガードを装着するとよいでしょう。
まとめ
今回は、インプラント周囲炎の症状や原因、治療法について解説しました。
インプラント治療後に日々のケアや定期的なメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎になります。初期段階では自覚症状がなく、気づいたときには重症化しているケースが多いので注意してください。発症すると完全に治療することが難しく、最悪の場合はインプラントを除去しなければならなくなるでしょう。
インプラント周囲炎にならないためには、日々のブラッシングや歯科医院でのメンテナンスが大切です。生活習慣の改善や口腔ケアで予防しましょう。気になる症状がある方は、早めに歯科医院を受診してください。
インプラント周囲炎にお悩みの方は、蓮田市にある蓮見歯科医院にお気軽にご相談ください。