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インビザラインで過蓋咬合(ディープバイト)は治せるのか?
- 2023年6月25日
- インビザラインで過蓋咬合(ディープバイト)は治せるのか?
皆さん、こんにちは。蓮田市にある蓮見歯科医院です。
インビザラインで過蓋咬合(ディープバイト)は治せます。
ただし、マウスピースだけでなく、バイトランプとよばれるアタッチメントを使用することが多いです。歯並びの状態によっては、ワイヤー矯正との併用が必要になることもあるでしょう。
今回は、インビザラインで過蓋咬合を治す方法や治療期間、費用などを解説します。
目次
過蓋咬合(ディープバイト)とは
本来、上の前歯が下の前歯を約2〜3mm程度覆うのが正常な歯並びです。奥歯を噛み合わせたときに、上の前歯が下の前歯を過剰に覆い隠す噛み合わせのことを過蓋咬合(ディープバイト)といいます。
過蓋咬合の原因として、上の前歯が過剰に長いことや生える角度の問題が挙げられます。下の前歯が短いことや後ろに傾いていることも、過蓋咬合の原因といえるでしょう。また、全体的な顎の成長が遅いことや、顎の骨が不均衡なことも関係している場合があります。
過蓋咬合は見た目の問題だけでなく、口腔内の健康に悪影響を与える可能性があります。例えば、上の前歯が下の歯茎に当たることで、歯肉退縮や下の前歯のすり減りを早める可能性があるでしょう。
過蓋咬合の原因
過蓋咬合の原因は、先天的なものと後天的なものに分けられます。
先天的な原因
過蓋咬合の先天的な原因は、顎や歯の位置・大きさが関係しています。過蓋咬合の先天的な原因は、以下のとおりです。
顎の位置
過蓋咬合の主な原因は、顎の位置です。上顎が前方に位置している、または下顎が後方に位置している場合は過蓋咬合に該当します。上顎が下顎よりも大幅に前にあると、上の前歯が下の前歯に大きく被さるのです。
顎の大きさ
顎の大きさの不均衡も過蓋咬合の原因の一つです。顎の発達が不均等な場合、噛み合わせの問題が起きやすくなります。特に、上顎が下顎よりも大きく発達した場合、または下顎が十分に発達せず小さいままの場合、過蓋咬合が生じる可能性が高いです。
歯の生え方
歯の生え方が原因で、過蓋咬合が引き起こされている場合があります。
過蓋咬合を引き起こす歯の生え方は、以下のとおりです。
- ・上の前歯が前方に傾いている
- ・下の前歯が後方に傾いている
- ・前歯が伸びすぎている
- ・奥歯の成長が乏しく、十分な高さがない
後天的な原因
過蓋咬合の後天的な原因は、以下のとおりです。
日常における癖
過蓋咬合の原因として、日常生活での癖が挙げられます。具体的な癖は、以下のとおりです。
<過蓋咬合を引き起こす可能性がある癖>
口呼吸 | 常に口で呼吸することで、口元の筋肉のバランスが乱れる |
---|---|
食いしばり・歯ぎしり | 過度な負荷で奥歯が削られ、噛み合わせの位置が低くなる可能性がある |
指しゃぶり | 上の前歯にかかる圧力が増え、過蓋咬合や出っ歯の原因となる |
頬杖をつく | 顎関節や顔の筋肉に負担をかけ、歯並びや噛み合わせに影響を与える可能性がある |
唇を噛む | 下唇を噛む癖がある場合、下の前歯が内側に倒れ、上の前歯が前方に傾斜しやすい |
一見歯並びに関係ないように思える癖かもしれませんが、上記の癖を長期にわたって続けることで、歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼす可能性があります。
奥歯の虫歯
虫歯治療で奥歯を削ったあと、詰め物や被せ物をせずに放置すると歯の高さが低下するため、噛み合わせが深くなりやすいです。また、抜歯のあとに何もせず放置すると、噛み合わせのバランスが崩れ、過蓋咬合になりやすいです。
過蓋咬合を放置するリスク
過蓋咬合を放置すると、歯や顎関節への負担が大きくなったり歯茎を傷つけたりする危険性があります。
過蓋咬合を放置するリスクは、以下のとおりです。
顎関節症になる
過蓋咬合を放置すると食いしばりが強くなるため、顎関節症の発症リスクが増大します。顎関節症になると、口を開けるときに顎関節部から異音が鳴る、痛みによって口を大きく開けることが困難になるなどの問題が生じるでしょう。
痛みは顎だけでなく周辺にも広がり、頭痛や肩こりなどの症状を引き起こす可能性もあります。
歯茎が傷つく
過蓋咬合は噛み合わせが深いために、食事の際などに下の前歯が上顎の歯茎を傷つける可能性があります。上顎の歯茎が傷ついた状態が続くと、歯肉炎などを引き起こすリスクが高まるのです。
炎症が進行すると歯を支える歯槽骨まで影響を及ぼし、重度の歯周病を引き起こす可能性もあります。歯周病は放置すると歯を失う可能性もあるため、注意が必要です。
詰め物や被せ物が破損する
過蓋咬合を放置すると、詰め物や被せ物などの差し歯が破損するリスクが増加します。特に、ブリッジやインプラントなどの人工歯を使用している場合、破損の可能性はさらに高まります。
過蓋咬合によって噛み合わせのバランスが崩れ、通常であれば均等に分散される噛む力が、一部の歯に偏ることが原因です。その結果、人工歯の劣化が早まって頻繁に修復や交換が必要になり、治療の回数が増える可能性があります。
歯の寿命が縮まる
過蓋咬合では前歯がうまく働かないため、奥歯への負担が増大します。奥歯のすり減りが速くなり、通常は硬いエナメル質に守られている歯の内部、象牙質が露出するリスクが高まるでしょう。
象牙質が露出すると神経への距離が近くなり、知覚過敏になることがあります。知覚過敏は、冷たいものや熱いもの、甘いものや刺激物などに対して歯がしみる症状で、日常生活に大きな影響を及ぼします。
摩耗が進行し歯根まで損傷が広がると、抜歯しなければならないこともあるでしょう。
発音に影響が出る
噛み合わせの不具合により、顎や舌の動きが制限されることがあります。特に下顎の動きが制限されるため、適切な発音が難しくなる可能性が高いです。
言葉を明瞭に発音するためには、唇・舌・顎などの口腔内の構造が複雑に動作する必要があります。過蓋咬合の場合、舌などを自由に動かせないため、発音が不明瞭になりやすいです。
ガミースマイルになる
過蓋咬合は、機能面だけでなく見た目にも影響を及ぼします。過蓋咬合の特徴は、上顎が下顎よりも大きく、前歯が高くなりやすいことです。そのため、笑ったときに上顎の歯茎が過度に露出する、ガミースマイルになる傾向があります。ガミースマイルは笑顔を引き立てることもありますが、過剰な歯茎の露出は、見た目を気にする方々にとってストレスとなるでしょう。
また、過蓋咬合の状態では、下の前歯が上顎に対して強く当たることで、上の前歯が前方へと押し出され、斜めに飛び出すこともあります。進行すると出っ歯になり、口を閉じた際の唇の形状やフェイスライン、全体的な表情にも影響を及ぼすでしょう。
胃腸の負担が大きくなる
過蓋咬合は前歯の噛み合わせが悪いので、食べ物を適切に噛み砕くことが難しくなります。また、噛み合わせの問題は奥歯にも及び、食べ物をうまく噛み砕けなくなる場合があるのです。
また、唾液の分泌には噛む行為が非常に重要です。唾液には消化酵素が含まれており、食べ物の初期消化を行って胃腸の負担を軽減します。
過蓋咬合により食べ物が適切に噛み砕けず、唾液の分泌量も低下すると、適切に砕かれていない食べ物が胃腸に送られます。食べ物が大きな塊で胃や腸に送られると消化器官に過度な負担がかかり、消化器官の不調を招くこともあるでしょう。
インビザラインで過蓋咬合は治せる?
インビザラインで過蓋咬合は治せます。インビザラインはマウスピース型の矯正装置で、適切なアタッチメントを用いることによって過蓋咬合を改善することが可能です。
しかし、過蓋咬合の重症度や症例によっては、インビザラインだけではなくワイヤー矯正の併用が必要となることもあるでしょう。
インビザラインで過蓋咬合を治す方法
インビザラインで過蓋咬合を治す際は、アタッチメントよばれる装置を使います。具体的には、バイトランプという突起をマウスピースに取り付けます。上の前歯の裏に位置する部分に取り付けるのが一般的です。下の歯がバイトランプに当たることで、奥歯が深く噛み合うことを防ぎます。
インビザラインでの過蓋咬合の治療は、奥歯の挺出(ていしゅつ)と前歯の圧下(あっか)という2つの動きで行われます。奥歯の挺出は、マウスピースによる圧力で奥歯を引っ張り、歯に高さを出す動きです。前歯の圧下は、前歯を歯茎の方向に押し込むことで、噛み合わせを浅くする動きです。
しかし、全ての過蓋咬合がインビザラインだけで治療できるわけではありません。ワイヤー矯正との併用が必要な症例もあります。インビザラインでの治療ではなく、ワイヤー矯正のほうが適している場合もあるでしょう。2つの矯正方法を併用する場合、一定の期間ワイヤー矯正で歯を動かし、最終的な噛み合わせの調整をする段階でインビザラインを使用する方法が一般的です。
インビザラインで過蓋咬合を治すためにかかる期間
インビザラインを用いた過蓋咬合の治療期間は、2年〜2年半程度が一般的です。過蓋咬合の治療は歯の動かし方が複雑なため、治療期間が長くなる傾向があります。
ただし、治療期間は患者さまの状態や症状の重さによって大きく異なります。具体的な治療期間や治療計画については、歯科医院で説明を受けましょう。
インビザラインで過蓋咬合を治すためにかかる費用
インビザラインで過蓋咬合を治す場合の費用相場は、約800,000〜900,000円です。インビザライン矯正は自費診療なので、費用は一定ではなく歯科医院や治療内容によって異なります。
治療費には、診断、治療計画、マウスピースの製作、アフターケアなどにかかる費用などが含まれます。
まとめ
インビザラインで過蓋咬合は治せますが、マウスピースだけでなく、バイトランプとよばれるアタッチメントを使用することが一般的です。ワイヤー矯正との併用が必要な場合もあります。
過蓋咬合は、顎関節症になるリスクや歯の寿命を早めるリスクが高まります。また、笑ったときに上顎の歯茎が大きく露出する、ガミースマイルになる方もいるでしょう。放置するリスクを考慮すると、過蓋咬合は早めに治療することが推奨されます。
過蓋咬合の治療期間は、長い傾向があることを理解しましょう。費用は歯科医院や症例によって異なるため、具体的な費用や治療期間は実際に歯科医師に確認してください。
インビザラインに少しでも興味のある方は、蓮田市にある蓮見歯科医院にお気軽にご相談ください。