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金属アレルギーの方がセラミック治療を受けたい場合の対応を解説!
- 2023年12月23日
- 金属アレルギーの方がセラミック治療を受けたい場合の対応を解説!
皆さん、こんにちは。蓮田市にある蓮見歯科医院です。
セラミック治療を検討されている方のなかには「金属アレルギーでもセラミック治療は受けられるの?」「金属アレルギーの方が適さないセラミックはあるの?」など、疑問をおもちの方もいるでしょう。
金属アレルギーの方が歯科治療に金属製の詰め物や被せ物を使用すると、口内炎や手足の水ぶくれなどの症状が現れる可能性があるため注意しなければなりません。
今回は、金属アレルギーの方のセラミック治療について解説します。セラミック治療のメリット・デメリットや、金属アレルギーの方に適さないセラミックの種類についても解説しますので、金属アレルギーでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
セラミック治療のメリット・デメリット
セラミック治療とは、天然歯のように美しく、身体との親和性が高いセラミックという素材を使用した歯科治療のことです。
虫歯治療に使用する詰め物や被せ物には銀歯を使用するのが一般的でしたが、最近では見た目の美しさや機能性の高さからセラミック治療を選択する方が増えています。
セラミック治療にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、詳しくみていきましょう。
メリット
セラミック治療には、保険適用の銀歯やレジンにはないメリットがあります。
セラミック治療のメリットは、以下のとおりです。
- ・審美性に優れている
- ・歯茎が変色しない
- ・虫歯の再発リスクが低い
- ・寿命が長い
それぞれ詳しく解説します。
審美性に優れている
セラミック治療では天然歯に近い色調や質感、透明感を再現できるため、天然歯と見分けがつかないほど自然な仕上がりになります。セラミック治療を選択すれば、口元を気にすることなく食事や会話を楽しむことができるでしょう。
歯茎が変色しない
金属製の詰め物や被せ物は、長期間使用すると金属イオンが溶け出して歯茎が黒く変色することがあります。
一方、金属を使用しないセラミックであれば歯茎が変色する心配はありません。
虫歯の再発リスクが低い
銀歯の場合、歯との接合性が低いため歯と銀歯の間に段差やすき間が生じやすいです。歯と銀歯の間にできた段差やすき間に歯垢や歯石が溜まると、虫歯が再発するリスクがあります。
一方、セラミックは歯との接合性に優れており、長期間使用しても段差やすき間が生じにくいため、虫歯の再発リスクが低いです。また、セラミックは表面が滑らかで汚れが付着しにくいことからも、虫歯になるリスクは低いでしょう。
寿命が長い
保険診療の銀歯の寿命は5~7年程度といわれており、寿命を迎えると再治療が必要です。
一方、セラミック歯の寿命は10~15年程度と長く、日々のケアを徹底し、定期的にメンテナンスを受けることで長期間使用できます。
デメリット
セラミック治療は多くのメリットがある治療法ですが、デメリットもあります。セラミック治療で後悔しないためには、デメリットについても十分理解しておくことが大切です。
セラミック治療のデメリットは、以下のとおりです。
- ・費用が高い
- ・割れやすい
- ・健康な歯を削る
それぞれ詳しく解説します。
費用が高い
セラミック治療は自費診療なので、保険適用の銀歯やレジンと比べると費用が高いです。
しかし、セラミックは寿命が長く劣化しにくいため、再治療のリスクを抑えられます。寿命の長さや審美性・機能性の高さを考えると、セラミック治療は必ずしも高額とはいえないでしょう。
割れやすい
セラミックは陶器と同じ素材でできているため、強い衝撃が加わると割れる可能性があります。日常生活で歯に強い衝撃が加わることは稀ですが、歯ぎしりや食いしばりの癖によって割れるケースがあるのです。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方はナイトガードというマウスピースを装着して、歯への負担を軽減する対策が必要になるでしょう。
健康な歯を削る
歯科治療で被せ物をするときは、歯をある程度削って土台を作る必要があります。セラミック治療でも土台を作るために歯の表面を削らなければなりません。セラミックの場合、ある程度の厚みがないと割れる可能性があるため、歯を多く削る必要があります。
セラミック治療で削る歯の量は使用するセラミックの種類によって異なりますが、健康な歯を削るということは歯の寿命を縮めることになるのです。セラミック治療を行う場合は、歯を削る量を歯科医師に確認し、納得したうえで治療を受けましょう。
金属アレルギーの方でもセラミック治療は受けられる?
金属を使用しないセラミックであれば金属アレルギーを引き起こす心配がありません。種類によって特徴や適応となる部位が異なるため、歯科医師と相談してご自身に合ったセラミックを選択しましょう。
金属を使用しないセラミックの種類は、以下のとおりです。
<金属を使用しないセラミックの種類>
種類 | 素材 | 特徴 | 適応部位 |
---|---|---|---|
オールセラミック | 100%セラミック | ・色調の再現性が高い ・最も審美性に優れている ・変色しにくい |
前歯 |
ジルコニア | ジルコニア | ・耐久性に優れている ・オールセラミックには劣るが、審美性に優れている ・変色しにくい |
強度があるため奥歯にも使用可能 |
e-max | ニケイ酸リチウムガラスセラミック | ・審美性に優れている ・オールセラミックに比べると耐久性が高い |
ほぼすべての部位 |
ハイブリッドセラミック | レジンとセラミックの混合 | ・審美性に優れている ・セラミックよりやわらかく噛み合う歯を傷付けない ・比較的安い ・変色しやすい ・CAD/CAM冠のみ保険が適用される場合がある |
小臼歯と前歯 |
金属アレルギーとは?
金属アレルギーとは、金属に接触することで生じるアレルギー性の接触性皮膚炎です。ピアスや指輪、ベルトのバックルなどの金属製品が接触する部位にブツブツとした小さな湿疹や赤み、腫れ、水ぶくれなどの症状が出現します。
歯科においては治療に使用される金属が溶け出すことでアレルギー症状が現れることがあります。銀歯を問題なく使用できている方でも、ある日突然アレルギー症状が現れることもあるのです。
歯科治療による金属アレルギーの症状
歯科治療で使用した金属がお口の中でイオン化して溶け出すと、金属アレルギーの症状が現れることがあります。全身にも症状が現れることもあるため、歯科治療が原因で金属アレルギーが起こっていると気付かず、長い間症状に悩まされる方も少なくありません。
歯科治療に金属を使用した場合、お口の中と全身に現れるアレルギー症状について、それぞれ解説します。
お口の中に現れる症状
歯科治療に金属を使用することでお口の中に現れるアレルギー症状は、以下のとおりです。
- ・口内炎
- ・舌炎
- ・扁平苔癬(口腔粘膜の炎症)
- ・味覚異常
全身に現れる症状
イオン化された金属はお口の粘膜から吸収されて全身にも悪影響を及ぼすことがあります。
歯科治療に金属を使用することで全身に現れるアレルギー症状は、以下のとおりです。
- ・口元や顔の腫れ・かぶれ
- ・全身性の皮膚炎
- ・掌蹠膿疱症(手のひらや足の裏に膿の溜まった水ぶくれが多数現れる疾患)
- ・頭痛や肩こり、めまいなどの不調
金属アレルギーの方がセラミック治療を受けたい場合はどうしたらいい?
金属アレルギーの方がセラミック治療を受けたい場合は事前に歯科医師に相談しましょう。
アレルギー反応が出る金属の種類が特定されている場合は伝えておくと安心です。過去にアレルギーのような症状が出たことがある方は、皮膚科でパッチテストを受けて調べておくとよいでしょう。
事前に歯科医師に相談することで、金属アレルギーの方でも安心して使用できる素材を選択して治療を受けられます。
金属アレルギーの方に適さないセラミックとは?
金属アレルギーの方の治療に適さないセラミックはメタルボンドです。メタルボンドとは、金属のフレームにセラミックを焼き付けて作られたもので、強度が高く、噛む力の強い奥歯にも使用できます。
しかし、メタルボンドには金属が含まれているため、金属アレルギーの方が使用するとアレルギーの症状が現れる可能性があるのです。セラミックにはメタルボンド以外にも多くの種類があるため、金属アレルギーの方は別の素材を選択しましょう。
まとめ
今回は、金属アレルギーの方のセラミック治療について解説しました。
セラミックは審美性・機能性に優れており、寿命が長く、虫歯の再発リスクが低いなど多くのメリットがある治療法です。金属アレルギーの方でも、金属を一切使用しないセラミックであれば安心して治療を受けられるでしょう。
しかし、内側のフレームに金属を使用しているメタルボンドは、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。
金属アレルギーの方がセラミック治療を受けたい場合は、事前に歯科医師に相談することが大切です。セラミックには多くの種類があるため、歯科医師と相談し、ご自身に適した素材を選択しましょう。
セラミック治療に少しでも興味のある方は、蓮田市にある蓮見歯科医院にお気軽にご相談ください。